猫にとって最も身近な病気の一つ、膀胱炎。
発症しやすく一度かかると繰り返してしまいがちなうえ、放っておくと命にかかわることもある厄介な病です。そのため日頃のケアがとっても大事。
とは言え、どんなことに注意すればよいか分かりませんよね。
そこで今回は、愛猫が膀胱炎になってしまったらどのようなことに気を付ければよいか、また膀胱炎を予防できるおススメのキャットフードの選び方などを紹介します。
猫の膀胱炎の症状と原因は
膀胱炎になった猫には、どのような症状が見られるのでしょうか。
また、なぜ膀胱炎になってしまうのでしょうか。
原因が分かれば取るべき対処法も分かります。
早速詳しく見ていきましょう。
猫の膀胱炎の症状
膀胱炎にかかった猫は次の症状があらわれます。
・元気がなく静かになる
・食欲不振や嘔吐
・よく水を飲む
・トイレの回数が増える
・トイレで痛そうに鳴く
・血尿 など
もし当てはまるものが複数あれば膀胱炎かもしれません。
心配な場合は一度病院で受診されることをお勧めします。
猫の膀胱炎の原因
猫が膀胱炎になってしまう原因は大きく3つに分けられます。
●細菌によるもの
バイ菌がおしっこの出口から膀胱に入って来ることにより膀胱炎になることがあります。
高齢になると免疫力が弱るため、10歳以上の猫が細菌による膀胱炎にかかりやすいと言われています。
●ストレスや肥満などはっきりとした原因が分からないもの
特に若い猫に見られるのが原因が良く分からない突発性膀胱炎です。検査で細菌や結石が確認できないにも関わらず炎症が起きているのが特徴で、ストレス、肥満、水分不足や寒さなどが原因ではないかと言われています。
●結石によるもの
体の中のミネラルバランスが偏ることにより、膀胱で結晶ができて膀胱炎を起こすことがあります。
例えば摂りすぎると結石の原因となるマグネシウムですが、逆に完全に排除するのは逆効果。マグネシウムが不足すると血中に骨のカルシウムが溶け出し、結石を促進してしまいます。
マグネシウムもカルシウムも体に必要なミネラルなので適量をキャットフードから摂取することで膀胱炎を予防できます。
以上のことにより、膀胱炎を予防するには、ストレスをためず免疫力を高めることが大事と言えるでしょう言えるでしょう。
猫が膀胱炎になった時の対処法は?自然に治る?
もし愛猫が膀胱炎になってしまったらどう対処すればよいのでしょうか。
膀胱炎の原因別に対処法を解説します。
細菌感染が原因の場合
細菌感染が原因の場合は清潔な環境を整えることと、水分を摂りやすくしてあげることが大事です。
具体的には、トイレを清潔に保ち、水飲み場をたくさん用意してあげてください。
例えばトイレの砂を2週間に1回のペースで交換することで菌の繁殖を抑え、尿道から細菌が侵入してくる可能性を低くします。
また、排尿により膀胱炎の原因となる菌をできるだけ体外に出したいので、気軽に水分補給ができるよう水場を多めに設置するようにしましょう。
細菌性の膀胱炎は自然治癒することもありますが重症化のリスクもあるため、しっかり獣医さんに診てもらい抗生物質を与えるようにしましょう。
突発性の場合
突発性の膀胱炎の場合はストレス、肥満、水分不足や寒さなどが原因になりうるため、それらを軽減する環境を整えてあげることが重要です。
例えば一緒に遊ぶことで運動不足を改善し、ストレスが解消できます。
肥満気味であれば、キャットフードを見直すことで食生活を改善してあげてください。
また、突発性の膀胱炎は生活環境の見直しで自然治癒が見込めますが、自己判断をせず獣医さんからアドバイスを貰うようにしましょう。
結石が原因の場合
結石が原因の膀胱炎は、ミネラルバランスや尿のpHバランスの崩れが原因のため、日々の食事に気を付けることでリスクを減らすことができます。
結石は症状が分かった時にはかなり悪化していることが多いため、自然治癒に頼るのではなく、早めに受診するようにしましょう。
膀胱炎予防キャットフードの選び方
猫の膀胱炎を予防するためには、日頃から食事に気を付けておかなければなりません。
キャットフードを選ぶうえで気を付けるべきポイントをまとめましたので参考にしてください。
尿のpHコントロールができる成分が含まれている
尿がアルカリ性に傾くと、膀胱炎の原因となる「細菌の活動」や「結石の生成」が活発になるため、pH値を弱酸性にコントロールする必要があります。
そこで活躍するのがクランベリー、オメガ3脂肪酸、メチオニンDLです。
尿をアルカリ性から弱酸性にpHコントロールしてくれるこれらの成分が含まれたキャットフードを選ぶようにしましょう。
トリプトファンが含まれている
トリプトファンはストレスを軽減してくれます。必須アミノ酸の一つで、食事からしか摂取できない栄養素です。
幸せホルモンのセロトニンを生成するトリプトファンは、イライラを抑えて不安やストレスを低減してくれるので、猫の心の健康に一役かってくれます。
トリプトファンは、乳製品、ナッツ類、大豆製品やバナナなどに多く含まれているので、これらを使ったキャットフードを選ぶと良いでしょう。
ミネラル成分に注意する
膀胱炎は結石が原因にもなるので、結石の生成を促進するマグネシウムやカルシウムなどのミネラル含有量には注意が必要です。
多すぎると結石が心配ですが、マグネシウムもカルシウムもリンも全て体に必要な栄養素。結石を患っているなら抑えるべきですが、健康な時は排除すべきではありません。
ミネラルの摂取を抑えすぎてバランスが崩れた結果、血中に骨のカルシウムが溶け出して結石を促進することもあるのです。
健康な状態ならば、マグネシウムは0.15%前後、カルシウムは2.0%前後を目安にキャットフードを選ぶと良いでしょう。
猫の膀胱炎におススメのキャットフード
数あるキャットフードの中から猫の膀胱炎にピッタリのキャットフードを選ぶのは至難の業でしょう。
尿のpHコントロールやミネラルの含有量の視点からおススメのキャットフードを紹介しておきます。
モグニャンキャットフード
価格(税込み) | 4,356円/1.5kg |
主原料 | 白身魚65% |
タンパク質 | 27%以上 |
脂質 | 11%以上 |
オメガ3脂肪酸 | 2.5% |
マグネシウム・カルシウム | 0.12%・1.3% |
尿酸pH調整成分有無 | 有 |
対象 | 全年齢 |
カロリー(100gあたり) | 379kcal |
原産国 | イギリス |
モグニャンの主原料は、ヒューマングレードの白身魚がたっぷり65%以上も使われています。
膀胱炎対策に一役かってくれるクランベリーやオメガ3必須脂肪酸が含まれている上に、ミネラルの含有量もバランスが良いです。
他にも、お腹のトラブルやアレルギーを起こしやすい穀物や香料・色料などの人工添加物は不使用。
全年齢対応なので、猫種や年齢に関係なくおススメできるグレインフリーのキャットフードです。
カナガンキャットフード・チキン
価格(税込み) | 4,356円/1.5kg |
主原料 | 乾燥チキン(35.5%)、骨抜きチキン生肉(25%) |
タンパク質 | 37% |
脂質 | 20% |
オメガ3脂肪酸 | 0.82% |
マグネシウム・カルシウム | 0.09%・1.58% |
尿酸pH調整成分有無 | 有 |
対象 | 全年齢 |
カロリー(100gあたり) | 390kcal |
原産国 | イギリス |
カナガンは放し飼いのチキンが60%以上使用されているので、上質なタンパク質を摂ることができます。
海藻からオメガ3必須脂肪酸も摂取でき、ミネラル含有量もバランスがとれています。
アレルギーやお腹のトラブル起こしがちな穀物や香料、着色料不使用。
原材料はヒューマングレードを使用しているので安心です。
カナガンは、猫の健康維持に必要な栄養素のみを配合したグレインフリーキャットフードです。
まとめ
今回は猫が膀胱炎になってしまう原因や予防法について紹介してきました。
膀胱炎の原因は主に
・細菌によるもの
・ストレスや肥満などはっきりとした原因が分からないもの
・結石によるもの
などでした。
ストレスを軽減するために生活環境を整えて、バランスの良い食事を与えることで膀胱炎は予防できます。
飼い主として、普段から一緒に過ごす中で様子を観察し、食事や運動に気を付けてあげることが大事だと感じます。
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